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CATEGORY 編集長・池田伸 「旅学」編集部 旅学School&Lodge
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旅学vol.01

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2008.06. 2
ダラムサラに辿りついた

当初の予定通り、5月25日、俺はバラナシを後に、旅に出た。
スクール&ロッジの指揮は歩に任せて、ひとりバイクでバラナシを走り出したというわけ。
目指したのはダラムサラ。カシミールに程近い、インド北西部の町。ダライラマが亡命政府を置く地であり、たくさんのチベット人たちが暮らす、インド唯一最大のチベット街だ。
バイクはインド・エンフィールド社製のブレット(=弾丸)というヤツで、プジャで知り合ったソヌーというインド人が貸してくれた。
50年間変わらず作り続けられているシーラカンスのようなバイクで、その走りが「弾丸」という名にふさわしいかはさておき、タフで粘り強い。

大きなハイウエイを使わず、ローカル国道をひたすら走り続けた。
街道沿いにはトラックドライバーのためのドライブインみたいなヤツが点々とあって、そこに置かれた竹製簡易ベッドで寝たり、バイクが止まって居合わせたインド人たちが寄ってたかってヘルプしてくれて、路肩の店先のベンチで寝たり。ビレッジでは誰も英語など話さないが、英語が通じる観光地以上に意思疎通に不自由はない。

40度を大きく上回る酷暑の中を走り続けること6日、ガンジスの源流に近いリシケシュを経由して、30日、ダラムサラにたどり着いた。

ここはヒマラヤの裾野、吹く風は涼しく、本当にインドなのかと疑いたくなる。しかも一泊800ルピーなりの高級ホテルは日本レベルの快適さで。すっかり高原暮らしを満喫している。
俺のふるさと、信州みたいなところだ。不思議なことに。はるばるインドまでやってきて、1300キロほどバイクで走り続けて、やってきた故郷のような土地。これこそが縁=カルマなのだと強く感じる。

道すがら、何人ものインド人に「お前はチベット人か」と聞かれた。日本人はチベット人とよく似ているが、俺はことさら近いらしい。灼熱のバラナシ組に申し訳ないような気もするが、ここで4、5日のんびりして、帰りはインターステート・ハイウエイを一気に下るつもり。

インド飯がどうも苦手な俺にとって、チベットの食事はうれしい限り。さあ、朝飯のモモ(チベット風餃子)でも食いに行くとしようか。

comment (0) | By イケダシン

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