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旅学vol.01

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2008.05. 7
バラナシのオン・ザ・ロード

4月30日、12時発デリー行きエア・インディア機は、何事もなく定刻通り成田空港を飛び立った。

5度目のインド行きにして、初のオンタイム・フライト。

酷いときには8時間、数時間遅れが当たり前のインド便が、オンタイム? 
逆に違和感を覚えるのは"インド時間"が身についた証だろうか。
そしてこれは吉兆か、あるいは……。
いよいよ始まった、一ヵ月半に及ぶ長い旅に胸はときめき、しかしうんざりする気の重さも同時にあった。


インド。

いつの時代も世界の旅人を魅了してやまない、中央アジアの大陸。
旅学前号において、歩と俺は亜大陸を旅した。

聖なる河ガンジス沿いの街、バラナシ。

ヒンドゥー教徒によれば、バラナシは現存する人類最古の街だという。
ここに暮らす民はガンジスで産湯をつかい、洗濯し体を洗い歯を磨き、泳ぎ遊び祈りを捧げ、死してやかれ灰としてガンジスに流される。

破壊と再生の神シヴァの後頭部から流れ出でたガンジスは、誕生から死まで人の一生のすべてを飲み込む亜大陸北部の大河。

バラナシで死ねば天国へいける。

ヒンドゥー教徒最大の夢をかなえるために、インド中から(あるいはネパールなど他国からさえ)沢山の人が「死にに」やって来るバラナシ。

河沿いの焼き場で24時間365日、休むことなく燃え盛るいくつもの大きな焚き火。
遠目にのどかなるこの光景は、人が焼かれる様である。
キャンプファイヤーさながらやぐらに組まれた巨大な薪の上に、ついさっきまで生きていた骸が布に包んで横たえられ、火が灯り、大きな炎となって、人々の目の前でひとつの廃棄物として焼けていく。

俺たち日本人の目に映るこの街の光景は、狂気の沙汰だ。

気温50度に近づく焼け付いた街にあふれんばかりの人がうごめき暮らし、
クルマもリキシャも自転車も歩行者も手押しの荷車もすべてが我先に直進する道は埃とクラクションが渦巻き、
その隙間を野良牛や野良犬やヤギや猿、あらゆるゴミや糞が埋め尽くす、狂った街。

バラナシの「オン・ザ・ロード」はいつだって、うんざりするほどの「リアル」がはじけんばかりに満ちている。

comment (1) | By イケダシン

コメント

だいすけ

こんにちは。
ゴールデンウィークにバラナシへ遊びに行って、ボランティアに参加する予定の女の子と知り合いました。一緒にPUJAにも行ってみました。

私は休みが短くてすでに帰国し、日常生活に戻りました。通勤電車に揺られて会社に通う毎日です。普通に牛が歩いていた風景がなつかしいです。

Yちゃんに伝えてください。

携帯つながらず、メール返事こず。。。 >_<

いよいよだな!
このBLOG見て応援してる!
がんばれ!!
(がんばりすぎると暑いしヤバいからほどほどにね)

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